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2013年4月22日 (月)

V-Highの波長が1.5mであるということはどういうことか

多額の税金を投じて「こじ開けた」のが、いわゆるアナログ放送の跡地であるホワイトスペースです。周波数帯的には90Mhz-222Mhz。かつてのチャンネル番号で言うと、1から12チャンネルです。


ここを有効に使うため、という大義によって、地上波デジタル化は完了したわけです。さて、その跡地の利用状況はどうなっているのでしょうか。


ホワイトスペースはV-Lowと呼ばれる90-108Mhzと、V-Highと呼ばれる207-222Mhz、そしてその間の周波数帯域になっています。V-Lowは未だスッタモンダしていますが、AM局の移行も含めたFMラジオに決着しそうな雰囲気です。これは小難しい理屈を持ち出すまでもなく、真っ当な考えです。


一方のV-High帯域では、株式会社mmbiがサービスを提供しているNOTTVだけが放送されています。NOTTVについてはこれからも詳細についていろいろとこのブログでも考えたいと思いますが、そもそもこの周波数帯域の電波特性があまり語られていないのが非常に気になるのです。


V-Highの周波数帯域の波長は1.5メートルなので、アンテナの基本であるダイポールアンテナの半波長としても70センチもあるわけです。つまりこの帯域を使用するためのアンテナはかなり大きなものになるのです。一方、例えば携帯電話の周波数帯域である1.5Ghzあたりだと波長は20センチですから、半波長は10センチとなり、小型のアンテナが実現可能です。(実際には1/2波長とか5/8波長とか、もっと短くても大丈夫なアンテナ技術がたくさんあります)


よく考えるべきはアンテナのことです。V-High帯域はかつての10,11,12チャンネルであることは先程も書きましたけど、もしもこの帯域の電波を受信するのに、機器内蔵型のアンテナで実用的なのであるのならば、市販のテレビで受信する時にどうして屋根の上などにアンテナを設置して同軸ケーブルを引き回して、壁のアンテナパネルからさらに同軸ケーブルをテレビ本体に接続するのでしょうか。あるいは小型の室内アンテナがもっと普及したり、そもそもテレビにアンテナを内蔵していないのはなぜでしょう。


よほど強電界でない限り、この帯域の電波の受信には、外部アンテナが必要なのです。ですから、V-Highを利用したサービスを受信する場合には、外部アンテナを接続するか、窓際などに移動する必要があるわけなのです。このあたりがどこでどうウヤムヤにされてきたのかわかりませんけど、根本的に無理があるのです。


さらに悪いことに、都市部では鉄筋の建物が多いため、電波も複雑に乱反射を繰り返し、かつ建物内部には電波が到達しにくくなっているのです。デジタルによる誤り補正などの技術を駆使しても、思うように室内でV-Highは受信できないのです。


こういった根本課題をクリアする議論もないままに、いまのV-Highやホワイトスペース自体の利用計画が策定されていることが、本当によくわからないわけです。



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